【車中泊歴5年が解説】エブリイDA17V車中泊DIY|初心者が知るべき5つのポイント

Misty camping scene with rooftop tent on vehicle in a fog-covered hillside, California.
目次

はじめに|エブリイは車中泊DIYに最適な軽バン

車中泊歴5年の筆者が、これまで複数の軽バンを乗り継いで一番「DIYしやすい」と感じたのがスズキ・エブリイDA17Vです。理由はシンプルで、荷室が広く・四角く・室内高が高いこと。具体的には荷室長1,840mm × 荷室幅1,385mm、室内高1,240mmという数値で、成人男性が足を伸ばして寝られる数少ない軽バンです。

しかも社外パーツが豊富で、ベッドキットからマットレス、配線パーツまで揃っています。「本格的な内装DIYは難しそう」と感じる初心者でも、市販のキットを組み合わせるだけで十分快適な就寝空間が作れるのがDA17Vの強みです。

ただし、DIYやキット選びには落とし穴もあります。型式違いのキットを買ってしまった、ベッドが高すぎて荷物が積めなくなった、寝心地が硬すぎて腰が痛い……。この記事では、そんな失敗を未然に防ぐための5つのポイントを順に解説します。

ポイント①|車種型式の確認 (DA17V vs DA64V)

まず最初にして最重要なのが、自分のエブリイの型式を正しく把握することです。現行モデルがDA17V (2015年〜)、その前型がDA64V。荷室長は DA17V が 1,840mm、DA64V が 1,910mm と約70mm差があります。

この70mmの差は意外と大きく、DA64V用のベッドキットをDA17Vに無理やり載せると後端が浮いたり、フックの位置が合わなかったりします。逆もまた然りで「同じエブリイだから大丈夫」と思って買うと、確実に後悔します。

さらに、DA17Vの中にも PA・PC・GAJOIN/JOINターボ で内装形状が違うため、ベッドキットによっては「JOIN専用」「PC/PA/GA専用」と細かくグレード分けされています。購入前に車検証で型式・グレードを必ず確認しましょう。OEM車 (NV100クリッパー、ミニキャブ、スクラム、タウンボックス) も基本構造は同じですが、対応表記があるキットを選ぶのが安全です。

ポイント②|ベッド高と収納のバランス

次に悩むのが「ベッドの高さ」です。大きく分けて ロー (低床)ハイ (高床) の2種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。

タイプ メリット デメリット
ロータイプ 室内が広く感じる/座って過ごしやすい ベッド下収納が浅くなる
ハイタイプ ベッド下に大きな荷物が入る 起き上がる時に頭をぶつけやすい

DA17Vの室内高は1,240mm。ロータイプを選ぶと座って胡坐をかいても余裕がありますが、ハイタイプにするとベッド面から天井までが80cm前後しかなくなり、寝返り時に窮屈さを感じます。

筆者は最初ハイタイプを選びましたが、ソロ車中泊で荷物がそこまで多くないなら、収納より居住性を優先するロータイプがおすすめです。逆に釣り・キャンプ・サーフィンなど大物ギアを積む人は、思い切ってハイタイプを選ぶ方が後悔しません。「自分が車中泊で何をしたいか」で答えは変わります。

ポイント③|寝心地を左右するマットレス選び

ベッドキットを選ぶ時、フレーム以上に重要なのがマット部分です。安価なキットだと「板の上に薄いウレタンを貼っただけ」というものもあり、寝てみると腰が痛くなることがあります。

筆者がマット選びでチェックしているのは以下の3点です。

  • ウレタン厚:25mm以上が一つの目安。これを下回ると底付き感が出やすい
  • 継ぎ目の処理:分割マットは継ぎ目に隙間ができると体に当たって地味に痛い。縫合タイプや突合せ精度の高いものを選びたい
  • 表皮素材:ビニールレザー (PVC) は汚れに強くメンテしやすい一方、夏は蒸れる。通気性を重視するならパンチカーペット仕様もあり

寝心地に妥協して安物を買い、結局上にエアマットを重ねる……という出費の二度手間は意外とよく聞く話です。最初から「寝るための装備」と割り切って投資するのが結局は安上がりです。

ポイント④|設置・撤収のしやすさ

エブリイを「車中泊専用車」にする人は少数派で、多くの人は 普段使いと両立 したいはずです。となると、ベッドキットの設置・撤収のしやすさは死活問題です。

チェックすべきは次の3点。

  • 分割数:4〜6分割なら一人でも持ち運べる。一枚板タイプは強度はあるが取り回しが悪い
  • 工具不要かどうか:毎回ドライバーが必要なものは確実に使わなくなる
  • 車体加工の有無:穴開け・ネジ止めが必要なものは、リセール時にも影響する

最近のキットは「車体無加工・工具不要」が主流です。購入前に組立動画やマニュアルがメーカー公式に掲載されているかも確認すると安心です。

筆者の知人Sさんのケース:Sさんは平日は仕事で道具を運び、週末は車中泊という使い方。最初は固定式の自作ベッドを組んだものの、平日に荷物を積む度にベッドを外す手間が苦痛になり、わずか2ヶ月で使わなくなったそうです。最終的に分割タイプの市販キットに買い替え、「設置5分・撤収3分」になったことで車中泊の頻度が一気に増えたとのこと。「DIYの自由度」と「日常の手軽さ」はトレードオフだと痛感したそうです。

ポイント⑤|予算と総コストの考え方

エブリイの車中泊DIYでよくある誤算が「キット本体だけで予算を組んでしまう」ことです。実際にはこんな付随コストが発生します。

  • 寝具 (掛け布団・枕・シーツ類):1万〜2万円
  • ウィンドウ目隠し (シェード・カーテン):5千〜2万円
  • ポータブル電源 (任意):3万〜15万円
  • 換気用ファン・網戸:数千〜1万円
  • 室内照明 (LEDテープ等):数千円

ベッドキット本体が8万円前後でも、トータルでは15万〜20万円に膨らむのが普通です。

筆者の知人Tさんのケース:Tさんは「予算10万円で全部やる!」と決めてベッドキットを購入したものの、いざ車中泊してみると窓からの光・気温・スマホ充電と次々問題が発生。結局シェード・電源・寝具を買い足して合計18万円超え。「最初から総予算20万円で計画していれば、もっと納得感のある選択ができた」と振り返っていました。

DIYは「全部入りで一気に揃える」より「最低限で始めて、足りないものを買い足す」方が結果的に無駄が少ないです。ただし最初の予算設定だけは現実的に組みましょう。

エブリイDA17V用ベッドキットおすすめ実在商品

ここまでのポイントを踏まえて、DA17Vで実際に選択肢になる実在商品をいくつか紹介します。

【コスパと品質のバランス重視】株式会社昌栄 エブリィ DA17 ベッドキット Type1
釣具メーカー由来の品質で日本製。工具不要で2段階の高さ調整 (LOW/HIGH) ができ、フルベッド/スタンダード/デュアル/シングルとマットアレンジが豊富です。価格はシングルウレタン仕様で80,300円 (税込)、ダブルウレタンで84,700円 (税込)。色は基本2色に加え、148色のオーダーカラーにも対応しています。後継モデルの

Type2 もラインナップされています。(価格は公式サイトで要確認)

【JOIN/JOINターボ専用・寝心地重視】MGRcustoms m.flat ベッドキット (高床式/低床式)
JOIN/JOINターボ専用設計で、クッション材25mmのレザータイプ。縫合継ぎ目で凹みのないフラット寝面が特徴です。ベッド下収納を広く取りたい人は高床式、居住性を優先したい人は低床式が選べます。日本製。

【PA/PC/GAグレード向け】MGRcustoms DA17V PC/PA/GA専用 ベッドキット (パンチカーペット)
JOIN以外のグレード専用。純正車載パンチカーペット仕様で見た目に統一感があり、F☆☆☆☆ 複合材を使用。穴開け・加工不要で、6枚マット+フレーム+取付工具同梱と初心者に親切な構成です。ロータイプ・ハイタイプ両方あり。

【オールインワン・電源込みで本格派】タジマキャンパー エブリイジョイン ベッドキット
JOIN/JOINターボ専用。車体加工不要でDIY設置可能、左右5:5の6分割ベッドボード仕様。ビルトイン100Vコンセント・12Vアウトレットを備え、オプションでDJI Power 1000 V2 ポータブル電源もセットできます。ベースキット249,700円、電源セット335,500円。価格は張りますが「最初から完成形が欲しい」人向け。(価格は公式サイトで要確認)

【マットだけ欲しい人向け】趣味職人 くるマット (DA17型)
ベッドキットではなく、純正荷室レイアウトに合わせた3ピース モジュラーマット。洗濯可能・高グリップ素材で、まずは手軽に車中泊を始めたい人に向いています。

【DIY上級者向け素材】矢崎化工 イレクターパイプ Φ28mm
既製キットでは満足できない人向けの汎用DIY素材。スチールパイプにプラスチック被覆で錆びに強く、専用ジョイントが豊富。サンアロー接着液で固定するため自由設計が可能です。

よくある質問 (FAQ)

Q1. DA64V用のベッドキットをDA17Vに流用できますか?
A. 基本的にできません。荷室長が約70mm違うほか、フック位置や内装形状も異なります。型式専用品を選んでください。

Q2. JOIN専用とPA/PC/GA専用、何が違うのですか?
A. 内装の形状や床面の段差、シートバックの形が異なるため、それぞれの形状に合わせてフレーム設計が変わっています。グレード違いは流用不可と考えるのが安全です。

Q3. ベッドキットを付けたまま4人乗車できますか?
A. 製品によります。ロータイプかつ取り外しやすい分割設計のものなら、後席を使う時だけ撤収するという運用が現実的です。

Q4. DIYで自作するのと市販キットを買うの、どちらがおすすめ?
A. 木工経験があり、設計図を引ける人なら自作で総額3〜5万円に抑えることも可能です。ただし強度・寝心地・見た目を考えると、初心者は市販キットの方が満足度が高い傾向にあります。

まとめ|5つのポイントで失敗しない選び方

最後にもう一度、5つのポイントを振り返ります。

  • ポイント①:車検証で型式 (DA17V/DA64V) とグレード (JOIN/PA/PC/GA) を確認
  • ポイント②:収納重視ならハイ、居住性重視ならロー
  • ポイント③:ウレタン厚25mm以上、継ぎ目処理、表皮素材で寝心地が決まる
  • ポイント④:分割数・工具不要・車体無加工が日常両立のカギ
  • ポイント⑤:本体価格だけでなく寝具・電源・シェード込みで総予算を組む

この5つを押さえれば、車中泊DIYの大きな失敗はまず避けられます。エブリイDA17Vは軽バンの中でもポテンシャルが高い1台。じっくり選んで、自分に合った車中泊スタイルを作っていきましょう。

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この記事を書いた人

車中泊歴5年。軽自動車からハイエースまで、様々な車種で実践してきた車中泊の知見を発信しています。ポータブル電源・車載冷蔵庫・車中泊マットなど、実際に使ってよかったギアを中心にレビュー。

家族4人での車中泊から、ソロでの長距離旅まで、シーンに応じた装備選びのコツを分かりやすくお届けします。

※掲載情報は執筆時点のものです。最新情報は各メーカー公式サイトでご確認ください。

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