EcoFlow DELTA 2 vs Jackery 1000 New vs BLUETTI AC180|車中泊歴5年が5項目で徹底比較

A car equipped with a rooftop tent is parked in a serene forest campsite by the lake.

目次

はじめに ― 1000Whクラスは車中泊の「主力電源」

車中泊歴5年の筆者が、1,000Whクラスの主力3機種を実際に持ち出して比較しました。今回扱うのは EcoFlow DELTA 2 / Jackery 1000 New / BLUETTI AC180 の3機種のみ。スペック表だけでは見えてこない「車内での使い勝手」「夏冬の挙動」「充電のリアル」までを正直にまとめます。

3機種とも1,000Whクラスかつ定格1,500W以上、車中泊で電子レンジ・ドライヤー・電気毛布を使うラインを満たす実力派です。それぞれ得意分野が違うので、読み終わるころには「自分に合う1台」が必ず見えるはずです。


1. 5項目で見る比較早見表

項目 EcoFlow DELTA 2 Jackery 1000 New BLUETTI AC180
容量 1,024Wh 1,070Wh 1,152Wh
定格出力 1,500W(サージ2,250W / X-Boost 1,900W) 1,500W(サージ3,000W) 1,800W(電力リフト2,700W)
重量 12kg 10.8kg 17kg
AC満充電(0→100%) 約80分 約60分(超急速)/ 約1.7時間(通常) 約60分
サイクル寿命 約3,000回(80%維持) 約4,000回(70%維持) 約3,500回(80%維持)
実売目安 7-10万円(セール時) 7-12万円 8-13万円(セール時)
保証 5年 5年 5年

ひと言まとめ

  • 軽さの 1000 New ― 10.8kgはクラス最軽量級。軽自動車・軽バンの積み下ろしが体感ではっきりラク
  • 充電時間と拡張性の DELTA 2 ― AC満充電80分+拡張バッテリー対応で連泊にも備えられる
  • 高出力の AC180 ― 定格1,800W+電力リフト2,700Wで電子レンジ・ドライヤーの同時運用に強い
EcoFlow DELTA 2

EcoFlow DELTA 2 ― 公式で詳細を見る

※比較早見表の充電時間はすべて 0→100%(満充電) で統一しています。0→80%の参考値とは別軸なのでご注意ください。


2. 車中泊で失敗しない選び方の3つのポイント

ポイント①:容量(Wh)は「連泊日数 × 使う家電」で決める

筆者の実測ベースだと、1泊2日の車中泊で電気毛布(50W前後)を一晩+スマホ・LED充電で 概ね300〜400Wh の消費。1,000Whクラスなら2泊3日まで余裕で持ちます。3泊以上や電子レンジを毎食回すなら、拡張バッテリー対応(DELTA 2)を選ぶか、もう一段上のクラスを検討する流れになります。

ポイント②:定格出力(W)は「使う家電の最大値+200W」が安心ライン

電子レンジ(1,000-1,300W)・ドライヤー(1,200W前後)・IH調理器(1,400W)を使うなら、定格1,500W以上が必須。AC180の定格1,800Wは2台同時稼働にも余裕があり、車中泊で「料理しながら端末充電」のような重ねがけがしやすい構成です。

ポイント③:重量は「車種と移動動線」とセットで

軽自動車・軽バンで毎回積み下ろしするなら 10kg台前半が現実的なライン。ハイエース等で据え置き運用なら17kgでも問題になりにくい。「サイトに着いてから車外で使うか / 車内据え置きか」 で判断軸が変わります。


3. EcoFlow DELTA 2 レビュー ― 充電速度と拡張性のオールラウンダー

スペックおさらい

  • 容量 1,024Wh / 定格 1,500W(X-Boost 最大1,900W / サージ2,250W)
  • 重量 12kg / サイズ 400×211×281mm
  • AC満充電 約80分(0→100%)、急速 約50分(0→80%)
  • LFPバッテリー / サイクル約3,000回(80%維持)
  • ソーラー入力 最大500W / 拡張バッテリー対応(最大3,040Wh)
  • EPS切替 30ms / 出力ポート AC×6・USB-A×4・USB-C×2・シガー×1・DC5521×2
  • 保証5年

メリット3つ

  1. AC満充電 約80分の速さ ― 出発前夜に「あ、充電し忘れた」と気づいてもギリ間に合う
  2. X-Boost 最大1,900Wでドライヤーも安心 ― 定格を超える瞬間負荷でも自動電圧調整で動かしてくれる
  3. 拡張バッテリーで最大3,040Whまで成長 ― 「最初は1台、連泊が増えたら拡張」という育て方ができる

デメリット3つ

  1. AC急速充電中はファン音が気になる(就寝中は通常モードに切り替え推奨)
  2. サイズ感は1,000Whクラスとして標準。軽バンの足元にはやや圧迫感
  3. 出力ポートが多い分、配線がごちゃつきやすい

体験談:晩秋の北八ヶ岳・氷点下の車中泊で受けた恩恵

晩秋の北八ヶ岳麓で車中泊した時の話です。夜は車外気温-3℃まで冷え込み、車内も明け方は5℃前後。電気毛布(消費50W)を一晩中つけっぱなし、加えてスマホ・カメラ・モバイルバッテリーをUSBで充電。翌朝の残量は 満充電100%スタート → 朝 58% でした。

驚いたのは翌日の昼、サービスエリアでDELTA 2をAC急速充電に回したら 約50分で 58% → 95% まで戻ったこと。SAの休憩時間内で実用的に充電が完了するのは、長距離移動を絡めた車中泊では大きなアドバンテージでした。

低温下での容量低下は「定格より15%程度の目減り感」が体感値。LFPバッテリーは寒さに弱いと言われますが、車内で人が寝ている熱と電気毛布の発熱があるおかげで、極端な落ち込みは感じませんでした。

EcoFlow DELTA 2

EcoFlow DELTA 2 ― 公式で詳細を見る


4. Jackery 1000 New レビュー ― 軽さと長寿命に特化した本命

スペックおさらい

  • 容量 1,070Wh / 定格 1,500W(サージ3,000W)
  • 重量 10.8kg(クラス最軽量級)
  • AC満充電 約60分(超急速モード)/ 約1.7時間(通常モード)
  • LFPバッテリー / サイクル約4,000回(70%維持)
  • 拡張バッテリー非対応 / 保証5年

※本記事で扱うのは2024年発売の「Jackery 1000 New」(1,070Wh / 10.8kg)のみです。同シリーズの他容量モデルとは仕様が異なるためご注意ください。

メリット3つ

  1. 10.8kgの軽量設計 ― 1L牛乳パック10本ぶんちょっと、片手で車に積み下ろしできる重さ
  2. 超急速モードで約60分満充電 ― 通常モード約1.7時間との切り替えで、バッテリー寿命との両立も可能
  3. 約4,000サイクルの長寿命 ― 維持率70%の値ながら、絶対回数では3機種中トップ

デメリット3つ

  1. 拡張バッテリー非対応 ― 連泊延長は「2台持ち」で対応するしかない
  2. サイクル寿命は4,000回だが「70%維持」の条件付き ― 80%維持で比較すると相対優位は縮まる
  3. 定格1,500W止まり ― AC180のような同時高負荷運用は苦手

体験談:初夏の能登半島・軽バンソロ車中泊で感じた軽さの正義

初夏の能登半島を軽バンでソロ車中泊した時の話です。海沿いのフラットな車中泊スポットを2泊で2箇所ハシゴ。毎日サイトを変える運用 だったので、積み下ろしの軽さが想像以上に効きました。

運用は車載冷蔵庫(消費40W)を24時間連続稼働 + 夜は扇風機(15W)+ スマホ・タブレット充電。1日の消費は 約500Wh前後(残量100% → 翌朝53%)。2泊目の朝にAC100Vが取れる道の駅で超急速モード約60分つないで 53% → 96% まで戻し、そのまま3日目に突入できました。

「軽量」は数字で見ると1〜2kgの差ですが、毎日積み下ろす運用だと体感は何倍にも増幅されます。腰への負担、フェリーや展望台までの徒歩運用、女性ひとり旅の安心感 ― 10.8kgはJackery 1000 Newの最大の武器 だと素直に感じました。

Jackery 1000 New

Jackery 1000 New ― 公式で詳細を見る


5. BLUETTI AC180 レビュー ― 1,800W高出力とUPS切替0.02秒の重戦車

スペックおさらい

  • 容量 1,152Wh / 定格 1,800W(電力リフト2,700W)
  • 重量 17kg / サイズ 340×247×317mm
  • AC満充電 約60分(0→100%)、急速 約45分(0→80%)
  • LFPバッテリー / サイクル約3,500回(80%維持)
  • UPS切替 0.02秒(20ms) / ソーラー入力 最大500W
  • 拡張バッテリー対応(B80など)/ 保証5年

メリット3つ

  1. 定格1,800Wの余裕 ― 電子レンジ + IHコーヒーケトルの同時稼働も視野に入る出力
  2. 電力リフト2,700W ― ヒーター系の高負荷家電もスイッチを入れた瞬間に落ちにくい
  3. UPS切替0.02秒 ― 在宅勤務PCのバックアップ電源としても優秀(瞬停でPCが落ちない)

デメリット3つ

  1. 17kgの重量 ― 据え置き運用前提。毎日積み下ろすには現実的ではない
  2. サイズはやや背が高め(高さ317mm)― 軽バンの荷室レイアウトでは要採寸
  3. 充電中ファン音は静音モードでも45dB前後 ― 就寝中は別の場所に置きたい

体験談:真冬の道志みちベース・電子レンジ運用での頼もしさ

真冬の道志みち沿いベースキャンプで、ハイエースに据え置きで使った時の話です。外気温は深夜-5℃、車内も朝方は2℃前後まで冷える環境でした。

その日は 電子レンジ(1,200W)で冷凍弁当を温めながら、ホットマット(80W)を稼働 という運用。AC180の定格1,800Wには余裕があり、電子レンジが止まる気配はゼロ。3分加熱で約60Whの消費でした。

夜は電気毛布(50W)+ホットマット(80W)を並行稼働させて就寝。翌朝の残量は 100% → 41%。気温の影響で公称容量より目減りした感覚はありましたが、1,152Whの絶対量があるおかげで2泊目の昼まで余裕で持ちました。

「軽さは犠牲になるが、その分火力で殴る」という設計思想が、真冬の連泊や調理を絡める車中泊では強烈に刺さります。17kgは据え置き前提でこそ真価を発揮する重さ だと割り切れる人には最高の相棒です。

BLUETTI AC180

BLUETTI AC180 ― 公式で詳細を見る

BLUETTI AC180の詳細レビューはこちら(車中泊で3ヶ月使い込んだ実測値・ファン音・防災運用までの完全レビュー)


6. タイプ別おすすめ1台

こんな人に おすすめ 決め手
軽自動車・軽バンで毎日積み下ろしする人 Jackery 1000 New 10.8kgは段違いに軽い
高速充電で週末弾丸スタイル EcoFlow DELTA 2 AC満充電80分+拡張対応
連泊+電子レンジ・ドライヤーを使いたい BLUETTI AC180 定格1,800W・電力リフト2,700W
在宅勤務UPS兼用も視野 AC180(0.02秒)or DELTA 2(30ms) 切替速度がPC保護に直結
5年以上の長期運用前提 Jackery 1000 New 約4,000サイクルが効く

7. FAQ

Q1. 充電速度を最重視するなら3機種のどれ?

AC満充電(0→100%)で並べると、Jackery 1000 New 約60分(超急速モード)・BLUETTI AC180 約60分・EcoFlow DELTA 2 約80分。同等条件で比較すると 1000 New と AC180 が一歩リード。ただしDELTA 2は「0→80%なら約50分」と途中までの速さに強みがあるので、「短時間で7-8割戻す」用途ならDELTA 2 も十分速いです。

Q2. 走行中の車内パススルー充電(シガーソケット入力 + 出力同時)は安全?

3機種とも公式に走行充電(シガー入力)に対応。ただしシガー入力は60-100W程度と低速なので、走行時間と消費のバランスで考える必要があります。安全上の注意点としては、エンジン停止中にシガー出力で家電を回し続けるとバッテリー上がりのリスクがある点。走行中はポタ電が充電される側、停車中はポタ電から家電へ供給 という使い分けが基本です。

Q3. 冬の車中泊で容量が減ったように感じるのはなぜ?

LFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーは0℃を下回る環境で化学反応が鈍り、瞬間的に取り出せる電力量が減る特性があります。電池そのものが劣化したわけではなく、暖まれば元に戻ります。対策は ①車内の人がいる空間に置く ②就寝中は寝袋の足元側に置いて体温で保温する ③充電器側の対策として、低温時の充電は避ける(LFPの低温充電は劣化を早める)― この3点で大きく改善します。


8. まとめ ― 3機種の「向いている人」総ざらい

  • EcoFlow DELTA 2 ― 充電の速さと拡張性で「1台目から長く育てたい」人向け。週末弾丸+いずれ連泊もしたい層に最適
  • Jackery 1000 New ― 10.8kgの軽さと約4,000サイクルの長寿命で「毎週末・毎日触る相棒」が欲しい人向け。軽自動車・軽バン・ソロ車中泊の本命
  • BLUETTI AC180 ― 定格1,800Wと電力リフト2,700Wで「車内をキッチンにする」人向け。据え置きベース運用+在宅UPS兼用にも刺さる

3機種ともLFPバッテリー・5年保証・1,000Whクラスという土台は共通。あとは 「軽さ・速さ・出力」のどれを最優先するか で答えは自然に絞れます。上の「タイプ別おすすめ」を見比べながら、自分の車中泊スタイルに最も近いプロファイルの1台を選んでみてください。

EcoFlow DELTA 2

EcoFlow DELTA 2 ― 公式で詳細を見る


※本記事のスペック値は各メーカー公式公表値(執筆時点)に基づきます。実売価格はセール時期で変動するため、最新価格は各リンク先でご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

車中泊歴5年。軽自動車からハイエースまで、様々な車種で実践してきた車中泊の知見を発信しています。ポータブル電源・車載冷蔵庫・車中泊マットなど、実際に使ってよかったギアを中心にレビュー。

家族4人での車中泊から、ソロでの長距離旅まで、シーンに応じた装備選びのコツを分かりやすくお届けします。

※掲載情報は執筆時点のものです。最新情報は各メーカー公式サイトでご確認ください。

目次